概要
既存の楽曲(特にボーカロイド曲)をカバーして歌唱した音源・動画を発表する個人歌手活動の総称。ニコニコ動画文化に源流を持ち、現在はメジャーアーティストへの登竜門としても機能する。
歌い手文化の起源
歌い手という言葉は、2000年代後半のニコニコ動画における「歌ってみた」投稿文化から定着した呼称である。ボーカロイド楽曲の二次的歌唱を中心に、個人がプロ顔負けの音源を発表できる場が広がったことで、本人がプロ志望でなくても活動を続けられる文化基盤が整った。
現在では、歌い手出身のメジャーデビューアーティストも多数登場しており、音楽産業全体への影響力も大きい。
活動の実態
個人歌い手の活動は、楽曲選定・録音・MIX依頼・MV制作・動画投稿・SNS運用など、多くの作業を独力または分業で進める必要がある。絵師・動画師・MIX師との分業はこの文化の中核をなす。
近年はYouTube Liveでの配信や、自作曲(オリジナル)の発表へ展開する歌い手も増えており、活動の方向性は多様化している。
観察上の意味
歌い手は、商業音楽の流通とは独立に成立した個人音楽活動の代表例であり、創作・流通・受容のすべてが個人と小コミュニティで完結している点で、クリエイターエコノミーの歴史的源流の一つとして位置付けられる。
現在の歌い手は、配信・楽曲制作・グッズ販売など、複数の収益チャネルを横断する複合的な個人事業に近づきつつある。
緒編集者コメント ── 緒方 季実子
歌い手は、「歌うこと」を中心に置きながら、絵師・動画師・MIX師など他職能と接続することで成立する集団的個人活動である。インディークリエイター文化の典型例として、引き続き観察を続けていきたい。
執筆者プロフィール
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緒
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緒方 季実子 (おがた きみこ) Indie Creator Lab ライター DLsite系・同人文化圏を主領域とし、声・絵・物語の作り手たちの生態系を観察する。 主担当: クリエイタープロフィール(DLsite系)・同人文化コラム / この執筆者の記事一覧を見る → / 編集部メンバー一覧 → |
